オットセイ

オットセイの生態

和名:オットセイ
学名:Callorhinus ursinus
英語:Northern fur seal 仏語:Otarie des Pribilofs 西語:Lobo fino del norte

オットセイの分類:食肉目鰭脚亜目アシカ科

オットセイのサイズ

パップ:体長 約60〜65cm 平均体重5.4〜6kg
成 体:♂体長2.1m 体重270kg | ♀体長1.5m 体重50kg またはそれ以上

オットセイの地理的分布

地理的分布
地理的分布

オットセイは、北太平洋北部、ベーリング海、オホーツク海に広く分布しています。
プリブロフ諸島で多くの個体が繁殖しますが、コマンドル諸島でも少数が繁殖します。
オットセイ達がルッカリーに棲むのは夏と秋です。
この外洋性の鰭脚類は1年の殆どを海で過ごし、次の繁殖シーズンまでは稀にしか陸上へ上がりません。
また、多くの個体(特に幼若個体)はカリフォルニア南部または日本沖まで南下します。

オットセイの特徴

オットセイ
オットセイ

オットセイの雄の成体には長い剛毛があり、特に首、胸、背中上部に生えています。
雌の成体・亜成体は細く短い剛毛があり、体格は中等度です。
成体の雄は、雌や亜成体と比べ、がっしりとした首、胸、肩を持ちますが、繁殖期の終わりにはげっそりと痩せてしまうそうです。

頭部はとても短く下向きの鼻づら・鼻のため、更に小さく見えます。
鼻は口をこえて、雄では中等度、雌ではわずかに突き出します。
耳介は長くて目立ち、年老いた個体では先端の皮膚が露出します。

前ヒレの上面には毛がなく、手首に剃ったような線があり、はっきりと境界があります。
後ろヒレはアシカ科の中で最も長く、全長の約4分の1の長さがあります。
また、前趾にとても長い軟骨性の水かきがあり、中央の三趾の爪よりも長さがあります。

雌の成体と雄雌のの亜成体は背面が中間調から黒っぽい銀灰色で、
脇腹・胸・側面・首の腹面側はクリーム色から黄褐色です。

雄の成体では全体に中間調の灰色から黒色または赤みを帯びた茶色から黒っぽい茶色です。
鬣(たてがみ)は剛毛に銀灰色、または黄色が様々な比率で混ざっています。

新生児はほとんど黒で、3〜4ヶ月後に雌成体・亜成体の体色になってきます。

オットセイの行動

海では1頭または2頭である事が多いのですが、
時によっては3頭またはそれ以上のグループでいる事もあります。
オットセイ
オットセイ
オットセイ
オットセイ

オットセイはかなりの時間を海面で浮いて過ごし、眠ったりグルーミングをしたりします。
休息の姿勢は様々で、ヒレを空中に出したり、ヒレをカップ等の取っ手のように丸めたりします。
潜水深度は泌乳中の雌で研究されており、その結果、平均約68mで2分36秒であるとわかったそうです。

オットセイは高度な一夫多妻性で、大抵は雌よりも先に雄がルッカリーに到着します。
雄達は闘ったりディスプレイしたりしてテリトリーを形成し、維持します。

出産はプリビロフ諸島での場合、6月中旬から8月にかけて行われ、7月初旬がピークです。
カリフォルニア南部での中央値の場合、プリビロフよりも大凡2週間早くなります。

主に夜間に補食します。
餌は多くの種類の表層性や垂直移動する中深層性の群集性、または非群集性の魚やイカを含み、多様です。