キタゾウアザラシの生態
和名：キタゾウアザラシ学名：Mirounga angustirostris
英語：Northern Elephant Seal 仏語：Eléphant de mer boréal
西語：Foca elephante del norte
キタゾウアザラシの分類：食肉目鰭脚亜目アザラシ科
キタゾウアザラシのサイズ
パップ：体長 約1.2m 体重 30-40kg成 体：♂体長 5m 体重 1,800-2,200kg（推定）
♀体長 3m 体重400-800kg
キタゾウアザラシの地理的分布
キタゾウアザラシは北太平洋の東部と北部に棲息し、繁殖は沖合の島々とバハ・カリフォルニアの中部からカリフォルニア北部までの大陸の数カ所で行われます。
★印は分布域外で発見された記録
キタゾウアザラシの特徴
キタゾウアザラシの頭部と鼻づら、下顎は幅広で鼻は肉付きが良く、雌と亜成体では先がやや尖っています。
キタゾウアザラシの目はとても大きく、雌と亜成体の雄では目立った特徴です。
キタゾウアザラシの雄は巨大で、象鼻（proboscis）と呼ばれる筋性の巨大な鼻が特徴です。
この象鼻は、普段は口の前に垂れ下がっていますが膨らませることもでき、膨らんだときの形が象の鼻に似ていることがゾウアザラシの俗名の由来です。
キタゾウアザラシの前ヒレの指には大きな黒褐色の爪があります。
キタゾウアザラシの体色は一様で、灰色、淡黄色または褐色であり、一般に毎年の換毛であせてきます。
パップは黒く長い羊毛状の新生児毛で生まれ、３週間で成体と同様の銀灰色になります。
キタゾウアザラシの行動
キタゾウアザラシは一夫多妻性ですがテリトリーにはこだわりません。雄が雌を獲得するための闘争は階級内での順位付けにより決定します。
繁殖期には盛んに雄同士が闘争しますが、そのときは何ヶ月も陸に上がったままになることもあります。
雌は１２月下旬から３月にかけて上陸し、数日でパップを生みます。
キタゾウアザラシはもっとも深く潜る鰭脚類で、深さ 1580m、80分という驚くべき記録があります。
キタゾウアザラシが水面で休息する間隔は非常に短く、大抵は数分にすぎないそうですが、ほとんどのアザラシは80-90％の時間を水中に潜って過ごしています。
キタゾウアザラシの餌は殆どがイカ、小型のサメ、深海魚です。