
オーストラリアアシカの生態
和名:オーストラリアアシカ学名:Neophoca cinerea
英語:Australian sea lion 仏語:Lion de mer d’Australie 西語:Lobo marino de Australia
オーストラリアアシカの分類:食肉目鰭脚亜目アシカ科
オーストラリアアシカのサイズ
パップ:体長 約60〜70cm 体重6.5〜8kg成 体:♂体長2.5m以上 体重300kg
♀体長1.8m以上 体重105kg
オーストラリアアシカの地理的分布

オーストラリアアシカはオーストラリア南部と南西部の周辺でのみ見られる希少動物です。
島々と本土沿岸に棲息し、近接した陸棚にも分布しますが、海での分布は殆どわかっていないそうです。
オーストラリアアシカの特徴

オーストラリアアシカの頭は大きく、鼻づらは長くやや幅狭く、丸い側面形の鼻端に向けて次第に細くなっています。
耳介は小さく頭に沿って寝ており、洞毛の長さは中等度の、ちょうど耳を超える程度です。
雄成体では、頭部、特に首と肩はとてもがっしりとしています。
新生児は黒っぽい褐色の毛皮で、頭頂部はやや色が薄く、顔は濃い色で誕生します。
新生児毛は2ヶ月目で換毛しはじめ、幼若個体の毛皮となり、雌の成体に似ています。

雌成体は背側は淡黄褐色から銀灰色で、腹側は黄褐色から薄い黄色です。
白っぽい部分と黒っぽい部分の境界は首では高く、ヒレの付け根に向かい下がります。
色の薄い部分は、耳、目、鼻づらのまわりにも広がることがあり、個体によっては背側と腹側の色の境がほとんどわからない場合があるそうです。
亜成体の雄は雌のような色をしていますが、成熟とともに黒っぽくなります。
雄成体は黒っぽい茶色で、頭頂部と首は白っぽいクリーム色です。
胸部と喉の下はわずかに色が薄く、濃い顔、顎、鼻づらが目立ちます。
オーストラリアアシカの行動

オーストラリアアシカは他のアシカ科の種の繁殖とは異なり、1年中様々な時期に子供が生まれます。
オーストラリアアシカの海での行動はほとんど知られていませんが、高速で移動する時はイルカのように跳びながら泳ぎ、岸に寄せる波で波乗りをして遊ぶことが知られています。
また、この種は回遊しないと考えられており、標識した個体で記録された最大移動距離は約300kgだそうです。
餌はエイや小さなサメを含む様々な種類の魚やイカ、コウイカ、ペンギンを補食することで知られており、浅瀬の海底の餌を集中的に狙うと考えられています。
また、ロブスター罠や漁網にかかった獲物を盗むそうで、漁師が不平を訴えているそうです。