アゴヒゲアザラシ

アゴヒゲアザラシの生態

和名:アゴヒゲアザラシ
学名:Erignathus barbatus
英語:Bearded seal 仏語:Phoque barbu 西語:Foca barbuda

アゴヒゲアザラシの分類:食肉目鰭脚亜目アザラシ科

アゴヒゲアザラシのサイズ

パップ:体長 平均約1.31m 体重33.6kg
成 体:体長 2.5m  ※雄よりも雌の方が大きくなります。
    ♂体重262kg ♀体重361kg

アゴヒゲアザラシの地理的分布

地理的分布
地理的分布

アゴヒゲアザラシは北極海で極を囲むように北緯80度以南に分布します。地域によっては亜北極圏にも棲息し、オホーツク海、ベーリング海南部、北太平洋のセント・ローレンス湾にもいます。

アゴヒゲアザラシは大抵は海氷周辺で見られ、浅い海域に棲息します。

アゴヒゲアザラシの特徴

アゴヒゲアザラシ
アゴヒゲアザラシ
アゴヒゲアザラシは頭が小さく、短い前ヒレのために更に身体が大きく見えます。

アゴヒゲアザラシのヒゲはとても目立ちます。
アゴヒゲアザラシの頭は丸くてやや幅が狭く、目は左右の間隔が狭く、比較的小さな目をしています。
鼻づらは幅広で肉付きが良く、鼻孔は左右の間隔が広くなっています。

アゴヒゲアザラシは他の北極のアザラシとは違い、乳首は二つではなく4つあります。

アゴヒゲアザラシの前ヒレは短く比較的幅広で、がっしりとした爪があります。
アゴヒゲアザラシは他のアザラシとは異なり、前ヒレの指はほぼ同じ長さで揃っていますが、中央の指がわずかに長い個体もいます。

アゴヒゲアザラシの成体は腹側よりも背側の方がわずかに濃い色です。
アゴヒゲアザラシの体色にはかなりの変異があり、薄い灰色、濃い灰色、または茶色です。

バップの毛皮は長く黒っぽい縮れ毛で、背中から頭頂部にかけて白っぽい横縞が4本まであります。

アゴヒゲアザラシの行動

アゴヒゲアザラシは単独で行動します。
他の個体とは滅多に同じ氷には上がらず、上がったとしても一定の距離を置いていますが、氷が狭い範囲になってしまった場合は集合を強いられてしまいます。

アゴヒゲアザラシはとても用心深いので、いつも頭は氷の縁か息継ぎの穴の近くにしています。

アゴヒゲアザラシのバップは3月中旬から5月初旬にパックアイスの上で生まれます。
繁殖期が終わると、多くのアザラシは北へ移動し、秋から冬にかけて氷が進出すると共に再び南下します。

アゴヒゲアザラシは海底に棲む多様な小型の無脊椎動物を食べますが、補足的に魚類を食べている可能性も高いそうです。